「自衛隊の経験を活かせる仕事」と検索しても、見慣れた職種ばかり出てきて候補が広がらない。そんなときは、経歴の名称から少し離れ、普段していた作業から仕事を調べてみましょう。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」は、仕事内容や入職に必要な知識・スキルなどを調べられる公的なサイトです。この記事では、経験を言葉にする→職業を探す→違いを確かめる→求人につなげるという使い方を紹介します。診断結果は、採用可能性や向いている仕事を断定するものとして扱わず、調査の出発点にします。
1.職種名より先に「何をしていたか」を書く
まず紙に、最近担当した仕事を三つ書きます。部隊名や職種の略称だけでは、民間の仕事内容と比べにくいため、対象・動作・確認方法に分けてください。
- 対象:物品、予定、設備、資料、チームなど
- 動作:数える、点検する、調整する、説明する、記録するなど
- 確認方法:基準と照合する、別の担当者と確認する、期限を管理するなど
たとえば「物品を管理していた」なら、「記録と現物の数量を照合し、差異があれば報告した」と書き換えます。これは整理のための架空例です。自分の担当範囲だけを記し、経験していない業務や成果は加えません。守秘義務に関わる装備の仕様や運用情報も、転職用のメモには載せないでください。
2.job tagで候補を広げる
job tagでは、フリーワードのほか、仕事の内容やタスクなどから職業を探せます。先ほどの動作に近い言葉で検索し、気になる職業を二つか三つ選びます。最初から一つに決める必要はありません。
何に関心があるか分からない場合は、個人での利用方法で案内されている職業興味検査や仕事価値観検査なども参考になります。「できそう」だけでなく「続けたい作業か」「大切にしたい働き方に合うか」を考える材料にしましょう。
検索で知らなかった職業が出たら、名称だけで除外せず、仕事内容を一度読みます。一方、診断結果に出なかった職業まで応募対象から外す必要もありません。
3.似ている点と、これから学ぶ点を分ける
職業の説明を読みながら、メモを三列に分けます。大切なのは「自衛隊出身だから適性がある」とまとめず、作業ごとに比較することです。
| 項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 経験が重なる作業 | 実際に担当したことと、その範囲 |
| 未経験の作業 | 使ったことのない道具・ソフト、扱う製品や顧客 |
| 求人で確かめること | 入社時の必須条件、教育、担当する作業の比率 |
たとえば数量照合の経験があっても、民間企業の在庫管理システムや受発注の仕組みを使えるとは限りません。「照合の手順を守った経験」と「これから覚えるシステム」を分ければ、応募書類で経験を誇張せずに説明できます。
逆に、知らない用語があるだけで候補から外すのも早計です。求人の必須条件なのか、入社後に学ぶ内容なのかを確かめましょう。資格の有無で迷う場合は、資格がない自衛官の転職で確認したいことも参考にしてください。
4.職業の一般情報を、実際の求人で確かめる
job tagで調べた「職業」と、応募先の「募集ポジション」は同じ粒度ではありません。同じ職種名でも、一日の仕事や教育内容は会社ごとに異なります。候補が決まったら、実際の求人票と並べて読みます。
- 紹介されていた作業のうち、この求人では何を担当するか
- 未経験の作業は、誰がどの順番で教えるか
- 入社時に必要な資格・経験と、歓迎条件はどれか
- 勤務地、時間、賃金などの条件が自分の希望に合うか
サイト上の賃金などの職業別データを見ても、その額が自分への提示額になるとは考えず、対象となる統計や集計範囲を確認してください。個別の条件は求人票と採用時の説明で確認します。読み方は求人票の確認ポイントにまとめています。
今日残すメモは「候補・重なる経験・一つの質問」
調べるだけで終わらないよう、候補職種を二つ、重なる経験をそれぞれ一つ、応募前に聞きたい質問を一つずつ残しましょう。候補がまだ決まらない場合は「避けたい作業が分かった」だけでも次の検索に役立ちます。
CatapultのLINEでは、自衛隊出身者のキャリアについて相談・情報収集を始められます。「気になる職種はあるが、経験とのつながりを言葉にできない」という段階でも、作成したメモを相談の準備に使ってください。特典の受け取りには、LINE登録後のアンケート回答が必要です。登録だけで特典が届くという案内ではありません。
参考:厚生労働省「job tag」「個人での利用方法」(2026年10月22日確認)。画面構成や掲載情報は更新されることがあります。
